第6章

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「あの、お仏壇、拝ませてくれませんか」 私の願いを、おじさんは鼻であしらう。 「さくらを追い詰めた、城之内の、あの男の血が流れているお前に、そんなことされるのは迷惑だ」 そう言って、ぴしゃり、と鼻先でドアを閉められた。 お母さんの遺影を、拝むこともできないなんて――。
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