第1章 夜の華

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「んっ…うっ…ぅんっ…あっ…ぁあっ…」 私は、布団のシーツを強く掴み 繰り返し来る衝撃を受け止めた。 唇を噛み締め 痛みに耐えているから…自然と涙が込み上げる。 見知らぬ男は、興奮し 私の首筋に生温い唾液を帯びた舌を這わせた。 「うっ…んっ…やっ…ぅんっ…」 男「もう、限界だ…中、出すぞ。」 「ぃやっ…だめ…だめぇっ…ぁあぁっ」 私の中に ドクドクと溢れ出る様な…熱いもの。 男の出した…練乳。 私は、そう呼んでる。 男は、私にもたれかかって来た。 荒い呼吸。 私の息と交わる。 キスをしようとした男を 私は拒み 顔を逸らした。 「…あ、脚は…開く、けど… キスは、いやだ…」 男「俺は客だぞ! 金払ってんだ!何したっていいだろうがっ!!」 激怒した男は、私から抜いて 私の髪を掴み口を開こうとした。 「いやぁっ…零!零!来て!!」 ビシャんっ と 襖が開き 零…零雅が来た。 零雅「お客さん もう、帰って頂けますか? じゃないと…痛い事、しちゃいますよ?」 男「!……くそっ…」 男は、服を纏めて 全裸のまま、出て行った。 私は、脚を揃え 着物を直した。 零の外見? そうだな… 白くて、艶やかで背中まで伸びてる髪の毛を 上だけ結んで、襟足は遊ばせて 前髪は、斜めに流してるんだ。 肌は、真っ白で、黄金の瞳と紫色の瞳をしている。 すっごく、綺麗なんだよ? 脚もスラッとして長くて 細身。 でも 筋肉質で、力が強いんだ。 零雅「…大丈夫か?」 「うん。 零が来てくれたから平気。」 零雅「俺はいつも、襖の向こうにいる。 お前の喘ぎ声も…こすれ合う音も…全部 聴こえる。 …つかれたろう? 今宵はもう、おやすみ。」 「まっ、待って!」 私は、零を掴んだ。 零雅「…どうした?」 「だ、だめかな?」 零雅「興奮したのか?」 「…うん。 零が…カッコよすぎて…」 零雅「俺のせい?」 「うん。」 零雅「…明日まで、我慢出来ない?」 「我慢出来ない…」 零雅「……お風呂に入ろう。」 零は、私を抱え上げて部屋を出た。
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