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僕はとっさに問いかけた。
「そうですね、君たちみたいな人には化け物って呼ばれてますね。私のことは誰もわからないんです。」
「・・・・・。」
「ところで君はそんなところで何をしているんですか?」
「えっ・・ううん、なにもしてないよ・・。」
そういって僕は走り去ろうとした。
その背中にぶつかった声に僕は足を止めた。
「行くあてはあるんですか?よかったら手伝ってくれませんか?」
「・・・・・・・・なにを?」
「実は今旅の途中でして。この体だといろいろ不便なんです。だから、一緒に来てくれませんか?」
その悲しそうな優しい響きに僕は一瞬の迷いの後、決心した。
「いいよ。」
「ありがとう。君、名前は?」
「・・・・リクっていうらしい。」
「そうですか。リクさん、よろしくお願いします。」
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