st.2

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律が私を誰かと重ねて抱いてる事は、最初から分かっていた。 分かっていても、遊びだけでも繋がっていたかった。 だから、こうして泣き顔を晒してくれるのはとても嬉しい。 「律だけよ、今は。」 力尽きて眠る律の頬をつつきながら、囁いた。 軽く、冗談っぽく言うのは昔からの癖。傷つきたくなくて。 だって、本気だって気付かれたら皆去っていくから。 ぎゅっと抱きしめて眠れば、律もまた距離を縮めるように腕を回してきた。 そばにいれるなら、セフレでもいい。 「いっぱい抱いて、律。」 誰かの代わりでもいい。 ぶつける相手になれるなら、何でもなる。 「キス・・してくれたね、最後は。」 律とのキスが一番好き。 1つになれる瞬間だから。 傷ついたような、悲しげなキスに何かを察しながらも彩は律のおでこにキスをし、微笑んだ。 何はともあれ、まだ彼女は私のそばにいる事にはかわりない。 「律・・愛してる。」 寝てるときにしか言えない愛の言葉を、今日も囁いた。
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