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半月ほど考えて結局父の会社にはいった。
自分が継がなければ、母と父の生家との関係が心配だったし、何よりも四年もの間何も言わなかった父の心も無視することができなかったからだ。
そうして六年・・
瞬く間に香港に来て十年の月日が過ぎた。
相変わらず友人二人とは付き合いが在り、仕事で疲れると三人で酒を飲んだ。
その間にジフンは道場を継ぎ、チャンスも家業を継いだ。
彼の兄が神父になったからだ。
しかも彼曰く・・
(神と結婚して、妻を持つことの許されない宗派)らしい。
自分を含めて人生何が起きるか解らないとつくづく思う。
何よりこのごろ、鏡に映る自分の顔に今の父の面影を見る事ができた。
年齢を重ねるごとにもっと似ていくのだろうと思った。
だからどうと言うことも無く、淡々とそう思った。
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