プロローグ

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私は今、自分が持っている割り箸に書かれている数字をジッと見つめている。 この数字が吉と出るか、凶と出るか。 ドキドキしすぎて心臓が痛い。 うっすらと額と手の平に汗が出るのは茹だるような暑さのせいだけではないはず。 そもそも私はなんでこの人たちに混じって王様ゲームなんてしてるんだろう。 ふと疑問に思った瞬間、腕を組んで思案していた男子生徒が「よし、決めた!!」と声を上げた。 「王様の命令はー?」 「ぜったーい!!」 学生特有のノリのよさなのか。 はたまた彼ら自身がもともとノリが良いのか。 意気揚々と王様となった彼は命令した。
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