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でも──
今日のおれの行動は無駄にはならなかったようだ。
それからはダイチへのイジメはピタリと止まり、中川たち三人とも仲良く遊んでいるらしい。これで良かったんだと思う。
力の格差がある以上は、いじめのない社会の実現は難しいのかも知れない。親が金持ちの子どもは、自然と金のない子どもを見下す。それがいじめになり、時には差別につながることもある。
それでもおれたち大人は熱を持って、子どもたちを守らなければならないのだ。
子どもたちの、横棒になるために。
見上げる空は、吸い込まれそうなくらい鮮やかなスカイブルーだった。風が優しく雲を運んでいる。まるで譲り合うように雲は歩いていた。どの世界においても規律と秩序、それから思いやりは必要なんだよ。
途中の公園では、子どもたちがはしゃぎ回っていた。その姿に心が洗われる。やっぱり、子どもの笑い声は最高のご褒美だよな。
なあ、あんたもそう思うだろう。
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