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  『子どもは国の宝です。将来の夢なのです。少子化の今、日本は国をあげて、子どもたちを守らなければいけません。  わたしは福祉、教育の改革に全力を尽くします!』  ……って、政治家たちは声高にいうが、なかなか形には現れない。  それどころか子どもたちを取り巻く環境は、浮力をなくした船のように沈む一方なのだ。  知ってるかな?  2020年に莫大なお金をかけてまでオリンピックを行おうとしている日本の子どもたちの、六人に一人が貧困にあえいでいることを。  原因は不況や親の離婚といろいろあるけれど、子どもたちには関係のないことだ。  金がないから進学ができない。家族を支えるために好きな仕事にも就けない。  そうやって、子どもたちの未来を閉ざしてもいいのだろうか。  もともと『こども(子供)』という言葉は『おとなに従う“おとも、家来"』という意味らしい。  だけど子どもは大人の家来じゃないし、ひとりひとりに当たり前の人権があり、夢もあるはずだ。弱いからって、大人の言いなりにしていいはずがない。  それに気づき世界が動きだしたのは、まだ最近のこと。  子どもたちをまもるために、やっと1989年に国連で『子どもの権利条約』が定められたのだ。  
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