第四話 告白

3/32
前へ
/32ページ
次へ
からかう男子たちに対してそうはっきりと言い放った彼は、正直男らしくてかっこよく思えた。 いつものアイツはなよなよしていて、女子の目を見て話すことすらできないやつなのに。 私の手を握って、クラスメイトたちを横切って歩いていく姿もたくましく見えた。 指が細くて綺麗な手だったけど、私の手よりはずっと大きくて、すっぽりと包んでくれていたな。 いまだにあの手の感触が忘れられなくて、あの時から手がうずうずしている。 「はぁ……」 「ちょっと、ご飯食べながらため息つかないでよ。恋煩いだったら別にいいけどね」 「ちょ、何言って……ごほっ」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加