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第1章・愛のかたち
プリンスホテル、初めて泊まったあの日あの時間まで美和は内装のかわいさと色彩に見とれていた。
『今度はあたしと泊まる?』と松本に耳うちされ赤くなりながら…。
あの人が現れるまでは美和の気持ちはフワフワとし、いつかまた泊まりに来たいと思っていた。
誰と?きゃっ…内緒っ!
そんな思考もあの人が現れて…
翌朝、失恋しちゃった…
あの人と過ごしたから?
体格と年齢だけは大人なあの人と過ごしたから?
美和はこのプリンスホテルに来ると《あの夜の事》が心に引っかかっていたのだった。
聞きたい!
聞きたくない!
そんな初めての女としての感情。
許さない!?
許してる?
大嫌い?
大好きなのに。
《プリンスホテルと松本とあの人と美和》の絡まったわだかまりを松本拓也は優しく解きほぐすのか?
掃除ウオーズ②第4章の問題の夜が今松本の口から聞かされる。
これからずっとK出版社の依頼の仕事をしていく美和にはプリンスホテルでの、わだかまりを消しておきたい気・持・ち…。
聞きたい!
聞きたくない!
美和はドアに寄りかかりため息をついた。
気になるあの夜にはいったい何があったのか!
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