第1章

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「いいよ。。。もう。」 「え??」 …驚いた顔で、彼はこっちをみた そりゃそうだ… 自分が死んだのに、私は涙一つこぼしていない 冷静だった 「どうせ……長くない命だから。。 死ぬのいつか怖がる手間が省けた。 それはそれでよかったよ。」 … … 怒られるんだろうな。 そう思った。 命を粗末に扱っている 人生で何度も言われたその言葉を待って、 私は身を固めた … その言葉はこなかった ふわふわの彼は、悲しそうな哀れむような顔で私を見ていた それはまるで、何かを悔やむような顔だった 彼は私の頭に手をおいてぽんぽんと撫でた 「…………そっか。。 怖いもんなー。死ぬのって。。」 これが、彼との出会いだった 私はね、彼のことをただの天使だとおもっていたんだ。 笑顔が可愛くて、明るくて、 何の曇りもない晴天の青空のような彼をみて 私は「本物」の天使だと思ってた だけど、違っていたんだ あの時あなたが見せた表情は、 後悔の表情だった あなたは、生粋の天使じゃなかった あなたの片足には悪魔がいた あなたの足には、天使はいなかった ぷかぷかと浮かぶ天国と地獄のドア、 その黒いドアに似つかわしくない あなたの笑顔は 痛みのない世界に来た私の心を 優しく包み込んでくれた 天国の中二階… 私はここで恋をする
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