第1章

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ライブハウスに入ると、まだガラガラに空いていた。 激突オトコから逃げるように前に行く。 なんも知らないのに、こんな一番前の真ん中で良いのだろうか。 そんな事を考えてオドオドしていたら、ステージ以外の照明が落ちた。 ここまで暗ければ、激突オトコもわかるまい。 気付けば周りにも人だらけで身動きの取れない状態になっている。 どんなバンドか知らないけれど、さすがにワクワクしてくる。 ステージの下座から、1人の男性が出てきてドラムを叩きはじめる。 すると、とたんに客が腕を挙げて叫び始めた。 続けて、ギター、ベースの人が出てきた。 歓声が、どんどん大きくなる。 最後に出てきたボーカルを見て、度肝を抜かれた。 「……うそ……」 さっきの激突オトコだった
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