episode153 地に落ちた魔性

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その瞳は 逆に秘密めいていて 俺の中に残っていた理性も 遠く彼方へ吹き飛ばす。 濡れた指先を 浮き出た鎖骨から薄い胸板へ 滑らせてやる。 「ンッ……!」 「おっと」 やがて指先に 小さな引っ掛かりを感じると 和樹の身体がピクンと跳ねた。 「動かせ――細かく」 分かってる。 一番弱い部分だと。
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