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健がどこから来ていたのか知らなかった。
レイナがいつも境内で、一人で遊んでいると、健がやってきて、レイナに声をかけてくれた。
「レイナ、暇なの、僕と一緒に遊ぼうか。」と笑顔で言ってくれる。
レイナは、少年、健を見て、笑顔で答える。
「うん、遊ぼう。」と言うと、二人でかくれんぼや、鬼ごっこをしてよく遊んでいた。
レイナはとても楽しかった。
でもある日、レイナが、中学へ入った頃だった。
いつもの様に、レイナが、天神さんの境内に行くと、健が、寂しそうな顔をしていた。
レイナは、不思議に思って健に聞いてみた。
「健ちゃんどうしたの。何かあったの。」と言うと、
健は「レイナ、君は本当に大きくなったね。今も君は僕の事が見えるのかい。いつまで僕の事が見えるのだろうね。君が大きくなっていくにしたがって、君の目に、僕は映らなくなるのだろうね。」と淋しそうに呟く。
レイナは、健の言う言葉の意味が分からなかった。
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