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レイナは驚きの表情を浮かべると、次には、目から涙がこぼれ落ちていた。
そして、口から「健ちゃん、会いたかったよ。」と言うと、健に抱き付いた。
本当に嬉しかった。
健は、あの時の様に笑顔でレイナを見ている。
「レイナ、ぼくが見えるんだね。僕はこの梅の木なんだよ。レイナが、毎日来ていることも知っていたよ。でもレイナに見えなかっただけなんだよ。
僕は何時でも君の傍に居たんだよ。」と言うと、健はレイナを優しく抱きしめた。
レイナは、泣きながら、頷く。
今の言葉で、全てが分かった。
健が消えたのではなくて、レイナに見えなかっただけで、健はいつもレイナの傍に居てくれたんだ。
「ありがとう健ちゃん。」とレイナが言うと、健は優しく微笑みながら、「レイナ、この地を離れても、心はいつも君の傍に居るよ。」と健が言う。
レイナは、泣きながら、「うん、分かった。ありがとう健ちゃん。私行くね。でも必ず、桃色梅さんに会いに来るよ。健ちゃんに会いに来るよ。」と言うと、微笑んでいた。
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