一章 初顔合わせのプラエタリタ

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 どうする? どうする、私?  いや、答えは既に出しているではないか。  あとはいろいろと妥協するだけ──  陽は遠の昔に沈み、夜闇に星々が煌めく。  すでに夕食と風呂は済ませ、あとは適当に時間を潰して就寝するだけだ。  テレビを点けてお気に入りの番組を視ているのだが、あまり頭に情報が入ってこない。  夕刻から今に至まで思考の大半を占めているのが、魔法の事についてだ。  あの後、夢野姉妹が帰ってから、私は夕食に喚ばれるまで部屋に籠もっていた。  無理矢理に冷静になって、先刻の出来事をなんて馬鹿馬鹿しいことであろうかと愚考したりしていたが、ふと魔法のことに思いを馳せると件の姿に変身してしまい、慌てて本来の姿に戻るというのを何度ループしたことか。  更にかの魚がいまだに私の部屋に居座っている。  てっきり、彼女たちが連れ帰ると思っていたが違ったようだ。  おそらく何かしらの訳があるのだろうが、頼むから── 「私とテレビの間を回遊しないでくれるかな?」  おかげで考え事による注意散漫とは別に物理的に視づらいのだ。 「これはすまなんだ。ついついこの番組が面白い故に夢中で視聴してしまっていた」  なんと!?  普通とは違うとはいえ、魚がテレビを楽しむとは驚きである。
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