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「そうなのか?」
「左様。故に郁美も希同様に好きな呼び名を付けるがよい。余程のものでない限り、我はその名を受け入れよう」
まあ、いいか。
うーん、名前か……
改めて、新しい姿になった魚を一瞥。
ふむ。別段、凝った名前や中二病全開の名前にする必要はないだろう。
しんぷるいずべすと、だ。
「──よし、決めたぞ。私はあんたのこと天魚(てんぎょ)って呼ぶよ。見た目が天使のような格好をした魚だからな」
「ふむ、よかろう」
あっさりと私の付けた呼び名を了承する天魚。
私の勘違いかもしれないが、幾分か喜びの感情が乗っているような……
ま、いっか。
明日も夏休みの課題を一日ぶっ通しでやらなきゃならないし。今日はリアルタイムで視たい深夜番組もなし。魔法の事も、まずは夏休みの課題を片付けてから考えた方が楽だ。
なので、一先ず目先の目的──課題を片付ける──の達成をできるだけ早めるために健康管理は大事。即ち──
「じゃあ、おやす──」
すでに番組が終わり、報道番組に移行したテレビを消して、明かりを消そうと壁ぎわにある照明のスイッチに手を伸ばす。
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