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お師匠さまがほほ笑んだため、それ以上は反論しなかった。旅に関していっても、お師匠さまはオレよりずっと慣れている。ここはお師匠さまに身をゆだねようと決めた。ところが歩きはじめて数時間、さっそく弱音が出る。
「お師匠さま。空間湾曲魔導、使えないんですか」
なにげなくいったひとことに、お師匠さまは目を丸くした。「空間湾曲魔導なんて、よく知ってるね。カンナの知識もあなどれないな」
「ワンゲートのカリキュラムの賜物ですよ」オレは謙遜して手を振った。自分では気づかなかったが、お師匠さまに指摘されると自信がつく。
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