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世の中には多々伝承がある。
例えば「ドラゴン」だ。
最も一般的なイメージでは巨大なトカゲにコウモリのような翼が生えている。
地域や時間の経過によって姿形が変化し、性質や能力など尾ひれ羽ひれが付いて後世へと伝承は続く。
そして成長した哲学・科学が神の存在を否定しようかとした現代では、「ドラゴン」は架空の生物であるとされた。
神の存在は賛否ある。
だが誰もが「ドラゴン」の存在は存在しないものだと信じて疑わないだろう。
それがどうだろう。
今、両親を追ってやって来た200光年先の惑星に、少年はいた。
彼はその惑星の土を踏むなり、地面に叩きつけられ、そして腕をもがれたのだ。
――紛れもなく、「ドラゴン」と呼べる生物に。
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