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痛みはまったく感じなくてぼくは呆然とそいつの手のひらに乗った白い球を眺める。
それは確かに今しがたまでぼくの左目だったはずなのだが、
こうして見ると箸の先でえぐり出した焼き魚の目玉みたいで作り物めいていた。
「な……な……なんだよ、
これ」
あわあわと言葉にならずに口を開いていると、
そいつはぼくの目玉を自分の大きな目玉に押しこんだ。
どういう構造になってるのか、
何の抵抗もなくぼくの目玉はずぶずぶと入りこんでいく。
「ふぅ」
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