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「クロ、おめーは御主人様のことを悪くいわれたら腹立つかもしんねーけどよ」
「はい……?」
「やっぱりつまんねー奴だな、おめーの御主人様は」
「……えっ」
「ここを弄られてる時のクロは、すっごいかわいい顔をしてるのに。それを楽しまないなんて、もったいねえ」
「あっ、真島さ……」
「お前の乱れる様はすごくいい。かわいいよ」
「はぁ……あっ!」
「とことんまで、ゆだねてみろよ」
真島が熱っぽく囁き、耳元にキスをした。
「あっ……やっ……」
それだけで体が跳ねる。僕のそこを扱いている真島の眼差しは扇情的で、それに射抜かれて眩暈をおこしそうになるのが怖くてぎゅっと目を瞑った。
だが時折様子を伺うようにクロ、と呼ばれ、顔を覗き込まれて、目が合うと唇が近付く。
「ん……くぅ……んはっ」
情熱的な口づけに、中心がまたずくりとうずいて先走りが漏れる。
「こんなに濡らして……クロはいやらしいな」
「ごめ、なさ……真島さんの手が、汚れます……」
真島が両手で肩を掴んだ。真剣な瞳にじっとみつめられると吸い込まれそうになる。
「あのな、クロ……」
「はい」
「今お前は、気持ちいいか?」
「は、い……きもち……いいで、す」
羞恥のあまり真っ赤になりながらも正直に答えると、真島がそれでいいんだ、と優しい笑みをふっとこぼした。
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