ダンプとカラス

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「うっ……あ……」  真島の大きなもので、ぐっと押し込まれた苦しさにうめき声が漏れる。だがそれはしばらくすると甘い疼きに変わった。抽挿される度に内壁が擦れた場所が熱い。真島は僕が反応する場所をすぐに見極めて的確に突いて来る。 「クロ……」  本当の名前も嫌いだったわけではないが、真島だけに呼ばれる「クロ」という名前は特別だ。 「真島、さん……」  もっと、名前を呼んでほしい。そして大きな掌で、身体中撫でてほしい。 「クロ、好きだ」 「僕も……すき……好きです。あっ……」  中で真島のものが質量を増した。ゆっくりと抜き差しされるそれが、たまらなくいい。 「やべえ……ごめんな、クロ」  えっと思う間もなく、ぐっと押し込まれ、抜けそうなギリギリまでくると早く突かれた。 「あっ、あ、ああっ……まじま、さん」  慈しむように抱かれるのもとてもいいが、真島の思うように動かれるのも、自分で欲情してくれているのだと実感できてうれしい。 「やっ……もう……いっ……き、そ」 「俺もだよ」  ぐっと覆いかぶさってきた真島がぴったりと体をつけて、ぎゅっと僕を抱き込んだ。ふたりの息遣いと、繋がっている部分からたてられる音だけしか聞こえない。  ここに、ふたりきりなんだ。  ずっと、ここにいたい。  そう思いながら果てた。   
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