第1章

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自分は、狐だ。 女大好き!男大っ嫌い! 「また、貴方ですか 白百合」 男の溜め息が聞こえる。 「何だよ! 悪い事してないぞ!」 長い髪を後ろに束ねた狐目の美少年が、女性の太股から声を張り上げる。 「貴方が、膝に頭を乗せているのは 私の主の妻ですよ」 「え? この人も!?」 白百合は、驚く 前、構って貰った人もコイツの主の嫁だった。 嫁、何人居るの!? 「膝枕が必要なら、私がしてあげますよ。 おいでなさい」 ポンポンと隣に座り 膝を叩くヤツは、陰陽師とか言う 払い屋だ。 「何で、ゴツいのに膝枕して貰わなきゃなんないのさ!?」 白百合は、プイと顔を背ける。 「私は、いいのよ 白ちゃんは、何て言うのかしら? もう、飼ってる感じだし?」 ウフフと、笑うおねぇさん。 「うん。 おねぇさんに飼われるなら嬉しいかも」 白百合も、笑う。 「貴方ねぇ 大体、なんでここに入り浸るんです!」 「だって 何かここ美人さん多いんだも! 皆、優しいし」 「だからって困ります。 貴方だって、人形に化けられるだし 結構、地位の高い狐なんじゃないんですか?」 「じゃあ、払ってみれば?」 「そうですか じゃあ、そうさせて貰いま」 ペタッ
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