第1章

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本城は、そう言い残し 部屋を出ていったのだ。 こうして、本城と出会った白百合は、ちょくちょく屋敷に遊びに行った。 そこには、美人な女性も沢山居て 仲良くなった。 白百合は、女性が好きだ。 でも 本城は、怒る。 何でだろう? はぁ ため息が漏れた。 最初は、あんなに優しかったのになぁ 最近は、合うと何だか喧嘩みたいになってしまう。 してる時は、楽しいけど 帰ってくると、寂しくなる。 本城は、僕の事 嫌いになっちゃったのかな。 ふと 一度 町で本城を見かけ 興味本意で、こそこそ後を着けた事を思い出す。 その時は、驚かそうと思って陰に隠れて 様子を伺っていたのだ。 そしたら本城は、見たこともない微笑みを浮かべて 簪を買っていた。 狐の、僕でも解る。 男の人は、簪着けない。 誰か、大事な人に上げるんだ。 そう思ったら、何故か切なくなって 逃げてしまったのだ。 何で、僕は 本城を思い出すと、切なくなるんだろう。 僕だって、本当は 本当は、女の子なのに… お母さんに、人間の男に悪い事をされると悪いからって 男の子で、居るように言われたけど… 悪い事って何だろう。 本城は、優しいから悪い事しないよね?
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