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びくりと膝を持ち上げて、
半泣きしてる舞と二人きりというだけで、もう、どうにかしてやろうかと
悪いことを頭の中は考えていて、
もし俺の彼女だったら、この状況、ただでは済まさない。
つーか、
なんでこいつ、俺の彼女じゃないんだよ。
どうにもならない文句を心の中で呟く。
緊張を隠すように言った文句を、舞は「バカで悪かったわね」と、
頬を膨らませて怒る。
頬が赤く染まる様子の彼女が、たまらなく可愛くて、
消毒液を握り潰しそうになった。
狼男に変化するギリギリで、
救急箱を舞に押し付けると、
リビングから逃げ出そうとラグから腰を浮かした。
すると、舞は俺の手を掴む。
頬が赤く染まり、潤んだ瞳が俺を見上げている。
「あ、ごめん」
そう言って、俺の視線を避けるように俯いた。
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