キスフレ2ndkissVol.34 小栗編2

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眠気を噛み殺し、缶を傾ける。 ここで寝たらただの馬鹿者でしかない。 この家が落ち着くのもあるが、 現実逃避したい気持ちの方が、大きいだろう。 なぜか俺の発言を、彼女の中で『日本が大好き』と変換された。 どうしてこう、鈍いのだろう。 舞は、阿部がインドネシアに出向になったことを知らなかったようで、 目を丸くして話を聞いていた。 彼が、インドネシアへと行く羽目になった経緯で、 いろいろなドラマがあったことを、 彼女に詳しく話したとしたら、どんな反応が来るだろうか。 涙のひとつでも落としそうだが、 俺にとってはマイナスなイメージに繋がるので、 今はまだ、伏せておこう。
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