キスフレ2ndkissVol.34 小栗編2

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バビロン日本本社へと来た時に、東雲という男が俺を訪ねてきた。 「経理部の東雲と申します」 彼との接点はないが、名前と顔ぐらいは知っていた。 「私の部下の、佐藤舞について、二三お伺いしたいことがあります。 少々、お時間いただけないでしょうか」 眼鏡の奥から、冷たいガラスのような目が俺を見つめている。 営業部の同じ階にあるリフレッシュルームに案内する。 秋空が広がる中、 俺は男が、この部屋にやってくるまで一言も喋らなかった ことに、言葉にできない不安を抱いた。 どんなことを告げられるのか。 全く、予想ができなかった。
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