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「こっち座れよ」と、リビングのラグマットを指さして命令をする。
素直に座った舞が俺を見上げた。
「はい、消毒するぞ」
緊張しすぎて、ちょっとぶっきらぼうな口調へとなる。
渋々膝をこちらへと彼女は出した。
真っ白な脚に、滲む赤い血は、妙になまめかしくて、
コットンを抓む手が震え、呼吸が乱れる。
彼女の血が滲む膝に消毒液を含ませた麻綿を当てると、
痛みに顔をゆがませ、
「あ、小栗、
んん。いや。もっと優しく」
なんて囁かれ、
心臓に負担かけられて、額から汗が噴き出る始末。
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