第8章

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起こすのは申し訳ないが、このままでは彼も体を痛くしてしまう。 今まで私の看病をしてくれていたんだし、きっとその疲れが出たんだな。 「沖田さん、布団で寝ましょう」 「んん...いいよ、ここで」 「ダメです、ほら」 二、三歩で届く距離に用意したから、沖田さんを布団の中に入れるのは思っていた以上に簡単だった。 「おやすみなさい」 グイッ 「きゃっ」 強く腕を引かれ、私は沖田さんと同じ布団の中に引きずり込まれてしまった。 「お、沖田さん!」 「鈴ももう寝よう」 「今、布団引きますから!」 「いいじゃん、これで」 「ダメですよ...」 心臓の音がまたうるさい...。 沖田さんに聞こえないといいけど...。
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