第8章

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やっぱり一筋縄には上手くいかないか。 タンッ 私は倒れた隊士から刀を借り、両手に握った。 「はぁっ!」 「また人の真似ね。あんな格下の子の技なんて私に通用するものですか」 「使い手がよければ、技は生きる」 ザンッ 「くっ...」 「とどめよ!」 「私が死ねば、あの女も死ぬわよ」 私は振り下ろしていた手をとめた。 その視線の先には、人質にとられた師匠がいた。 「師匠!!!」 「大切な人が死ぬわよ。ははっ、またあんたのせいで犠牲者が出るのよ」 何もできない私のことを、沙良は好き勝手に殴るなり蹴るなりしていたぶった。 「っ....」 「鈴音!」
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