第1章

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「さむっ....」 「おーい!総司ー!」 「なに、平助」 「土方さんが鬼の形相してたぞ」 「あの人そのものが鬼なんだから、なにもおかしいことはないでしょ」 「そんなこと言えるのお前くらいなもんだよ。とにかく、早く戻らねぇとシバかれるぞ」 「はいはい」 「じゃ、俺巡察に戻るから。またなー」 さて、戻るか、戻らないか。 羽織もないし、寒いから帰るか。 日が出ていてもまだ春序盤だ。 羽織もないし、屯所に戻って竹刀振ってたほうがマシだな。 彼は一切土方さんを恐れることなく、屯所に帰える道のりに別のことを考えていた。 あの子、風邪引かないといいけど...。 なんてね、僕らしくもない。
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