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学校に到着した。
テスト前だけあってピリピリとした雰囲気が漂っている。
その中を歩いて,,,,,見つけた。
一年二組、それが湊のクラスだった。
(聞こえるか、ルカ?)
湊は席に着くとルカに問いかける。
(なーに?)
(テストのときはルカはこの教室で留守番だよ。)
(えー!?)
(そういう決まりなんだよ。)
(むー。)
「湊くん、おはよう。」
「あ、おはよう。」
ルカの返事と同時に隣の席の人が挨拶をしてきた。
「湊くんは今日は自信ある?私はヤバイかな~。」
「自信はないけど、多分何とかなると思ってる。」
「さすが、強気だね。」
隣の席の少女、白沢華奈(しらさわはな)はクスクスと笑った。
華奈は学校での有名人の一人だ。
理由は二つ。
一つは華奈が優秀な超能力者であるということ。
もう一つは超のつく美人であるということ。
肩に届く程どのボブカットに整った顔立ちどこか優しげな印象を見るものに与える。
おまけに細身でバランスよく出るところは出ている。
その容姿、そして華奈の温和な性格から一部の生徒の中では[女神]と呼んでいる……らしい。
そんな女神(仮)さんと湊はくじによる席替えでお隣さんになり、今に至る。
「ルカちゃんは?いないの?」
その言葉で華奈の美貌に目を奪われていた湊は我に返った。
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