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湊がいつもの調子でルカの相手をしたことを後悔していると目の前の華奈が顔を真っ赤にしているのに気がついた。
「み、湊くんって……。」
ゴクリ。
果たして何を言われるか。
「精霊ととっても仲良いですね!見ててびっくりしちゃいました。」
華奈はいうとニコリと微笑んだ。
女神だ!女神がここにおる!
「そ、そうか。それはどうも。」
あまりの神々しさに圧倒されながら湊は言った。
「さて、そろそろ行かないと。ルカ、待っててね。」
湊は最後にもう一回、頭を撫でながら言った。
「うん……。」
しかし、寂しそうに浮かない返事をするルカ。
これでは移動できない!
「大丈夫だよ、ルカちゃん。私も湊くんがすぐにルカちゃんのところに行くように言うから。」
「うん……。」
「ルカ、本当にすぐだから。」
「うん……。」
「大丈夫だ、私が見ておこう。」
「え?」
唐突にダンディーな声が聞こえ、驚いて顔を上げるルカと湊。
「スワロー?」
「華奈嬢、ここは私にお任せあれ。必ずやルカ嬢に退屈はさせません。」
語りかける華奈の視線の先には……ツバメ。
「お前かよ!」
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