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「よし。」
湊は身支度を済ませ、鞄を手に取った。
「ルカはついてくー。」
「了解。」
湊はルカと手を合わせた。
すると、ルカは湊に吸い込まれるように消えていった。
(ルカ、聞こえる?)
湊は心の中でルカに問いかける。
(聞こえるよ~。)
すぐに返事が帰ってきたことに湊は思わず安堵の息を吐く。
精霊と契約した超能力者は精霊を体内に宿すことが出来る。
宿している状態では契約者と精霊は心の中で会話することができる。
「ヴィズはどう?」
ヴィズは湊の問いかけにゆっくりと顔を上げるとわずかにコクリと頷いた。
……これはいつも通りに留守番してるということだ。
「じゃあ、行ってきます。」
そう言って湊は雲一つ無い外に出た。
部屋には小さく、本当に小さく手を振るヴィズだけが残されるのであった。
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