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秋。擬人学園では、生徒たちが日々忙しく走り回っていた。
そう、『けもみみ学園祭』と称される生徒たちの戦いに日が、目前に迫っているからだーー
「じゃあ、カフェをやるってことで決定だな。
それぞれ担当はー…
ホール係に俺、蓮、ナツキ、ユーリ、ロゼ、藍、彷徨…
調理にフユキ、カイリ、刹那、神威、アンリ…。ちなみにご飯系のリーダーはフユキ、スイーツ系はカイリだから、リーダーの指示に従ってくれ。客の入りによっては俺も調理の方に入る。他のヤツも、出来そうなときは臨機応変に動いてくれ。蓮だけは間違っても調理に入るなよ?
あとは…麟とハルキ、真白はミステリー研究会の活動の隙を見て手伝いに来ることになっているから、それも頼む」
「ふぁ~、すごいですぅ」
「憐くん、かっこいい…」
教壇に立ち、てきぱきと指示を出す憐に、ナツキとユーリが感心する。
そんな二人に蓮が小声で、
「憐くん、ライヴのときはいつもあんな感じだよ。憐くんはライヴの演出もやってるから。かっこいいんだよ」
「へぇ~」
「あ、ねぇ憐くん、ハルマたんとか…どうしてるの?」
はい、と手を挙げてユーリが質問すると、憐は苦い顔で答えた。
「…あいつはいつも通り、撮影係だってよ。店員と写真撮影サービスがどうとか言ってたな…」
「そうなんだぁ。ハルマたんもたくさんお客さん呼べそうなのにね」
「まぁいざとなったら無理矢理でも引っ張り込むから大丈夫だろ」
「ーーと、イう話になっテましたヨ?」
「…ご苦労様。まぁ妥当な配置だよね。さすが憐ちゃん♪」
暗い部屋。かろうじて窓辺にいるハルマの顔が判別出来るぐらいだ。
ハルマは楽しそうにクスクスと笑っている。
「…あとは、指示通りにお願いしますね」
そう声を掛けた人物は、暗闇の中、笑った。
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