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学園祭当日。
「憐くん、憐くーん!大変大変!」
「どうした?」
教室に駆け込んで来たユーリを抱き止めた憐が聞いた。
「…ハルマたんが…!」
ざわつく教室。
作業をしていた生徒たちが憐の周りに集まった。
「ど、どういうことですか、ハルマたんが」
「…やられた」
憎々し気に呟いた憐は、そのまま続けた。
「ハルマが、生徒会室でホストクラブをやるらしい。
メンバーは、ハトリ、嶺明…、麟」
「ええ!?麟くんも!?」
「それともうひとつ…あっちからの提案だ。
売り上げで勝ったほうには豪華客船で行く一流シェフの料理食べ放題」
「一流シェフ!?」
すかさずナツキが食いつく。
それを横目に、ロゼが鋭く問う。
「褒美があるってことは、当然ペナルティもあるんでしょ?」
憐が溜め息を吐く。
「負けたほうは嶺明の言うことを何でもきく。しかも一週間だ」
「…あっちは完全に、負ける気ないってこと」
さらに騒々しくなる教室に、憐が一声放った。
「お前ら!…死ぬ気でやれ」
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