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おう!と男らしい掛け声のあと。
「ハルマたちのところなら設備の整ったホストクラブになるだろう。…うちにも目玉が必要だな。カイリ!」
「こういうことかな?」
ちょうど教室に戻ってきたカイリは、両手に大きな紙袋を提げていた。
中には様々な衣装の数々。
「それぞれのキャラに似合う衣装を見繕ってくれ」
「オッケー!じゃあホール係の子はこっち来てね」
カイリがナツキたちを奥の準備室へと連れていく。
「蓮、お前はちょっと待て」
「え?なに憐くん…」
渡されたのは白い皿が3枚。
「えっ…と?」
「お前には10分でホールの基本動作を覚えてもらう。決め手は集客力といかに速やかに客を捌くかだ。頼むぞ」
「う、うん…っ!」
真剣な憐の目に、蓮はすぐさま頷いた。
この先、過酷な10分間が待っているとも知らずに……
「あーあ、かわいそ、蓮」
「え?なにがですか?ロゼたん」
「これから蓮が使い物になるまでがっちり特訓するんじゃない?10分とかで」
「それって…僕たちもですかね」
不安そうにするナツキに、ロゼが微笑む。蠱惑的な笑み。
「かもね」
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