琥珀の過去 part1

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[琥珀side]  私は下級戦闘民の琥珀。 まずは、なぜ私が戦闘民になったのかを説明しなければならない。 私の地域はもともとまずしい人ばかりで餓死する人も少なくなかった。 道には人の死体があちこちにあって、血のにおいなんかそこらじゅうからしていた。 そんなある日、私の地域の伝言板にこんな張り紙があった。 「上級民から下級民の者たちにチャンスを与える。 これから一週間後にバトルスタジアムで決闘を行う。 私たちが用意した者に勝てば、王都マルクトに招待し兵としてこの国を 守るため、存分に力を発揮してもらう。 では皆の諸君、健闘を祈る。」 下級民族にとって、これは最大のチャンスだった。 王都としての兵士になるだけで、まず生活には困らない。  と言うほど兵になることは素晴らしいことだ。 もし、兵になれば皆を助けられるかもしれない・・・・。 しかも、バトルスタジアムはそこまで遠くない・・。  そう思った私はもう一度伝言板を見た。 だが、よく見ると年齢制限があり、私じゃまだ出られなかった。 残念。最大のチャンスだと思ったのに・・。  大人たちはもう準備をはじめていた。 もちろん、わたしの父も・・。 しかし、これが琥珀にとっての悲劇となり歴史を大きく変える出来事にもなった。 
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