1、それは暑い夏の日に

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「華ちゃん、今日はこのまま帰る?」 「何か言いたいことがあるんでしょ。シェイク飲んでいこう」 華ちゃんには何でもお見通し。 でも、不良さんと仲良く雨宿りしてたって言ったら、やっぱり怒るかなぁ。 せっかく忠告したのにって、呆れられちゃうかなぁ。 また、いつものファーストフード店に入って、二人でシェイクを頼んだ。 あっ、アイスキャンディ二つ食べるようなものだよね。 まぁ、良いか。今日は暑いもん。 華ちゃんがストロベリーで私がバニラ、目の前に置いたシェイクはまだ固くって、吸い込むのには、ほっぺの力がいる。 「で、何があったの?」 「あのね、ベンチで寝てたの」 「雪が?」 「ううん、圭介」 「誰よそれ」 「前に声掛けてきた不良さん」
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