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「雪ちゃんとはね……生きてきた場所が違いすぎるのは分かってる。
でも、雪ちゃんだから話せたんだ。
雪ちゃんと……一緒にいたいんだ」
琥珀色の瞳が、涙の向こうから真っ直ぐに私を見ている。
なんだかそれが嬉しくて、また少しだけ涙がこぼれた。
「……圭介は…………イラッとしないの?」
「なにに?」
「こんな能天気な私といて、イラッとしないのかなって」
「眩しいことはあるけど、イラついたりはしないな」
眩しい?
私、発光してないよ?
「雪ちゃんといると、俺もそのひだまりに一緒にいていいのかなって思えるんだ」
ひなたぼっこは好きだけど
暑くないときなら……
「こんな一度に話したの初めてかも」
喉かわいたねって起き上がった圭介は、なぜかすごく晴れやかな顔をしていた。
うん?
なんでそんな爽やかな笑顔を……?
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