978人が本棚に入れています
本棚に追加
足を早めた私の後ろで、黒雲がむくむくと膨らんだ。
やっと家のドアが見えた所で、追い付いた黒雲から雨と稲妻が降ってくる。
あーぁ、今日は濡れちゃった。
それでも、びしょ濡れって程は濡れなくて、ハンガーに吊るした制服のスカートとリボンも放って置けば乾きそうだ。
Yシャツを洗濯機の前の篭に放り込んで、自分の部屋の窓から外を眺めた。
庭に激しく打ち付ける雨粒は、大粒でなんだか痛そうだ。
芽が出てきたばかりのミョウガや、わさわさしてきた大葉が痛がってないか少し心配になった。
雨なら大丈夫かな?
雹なら痛いよね。
黒い雲を割るようにして下ってくる稲妻は、見てる分には綺麗だと思う。
音さえなければ良いんだけどなぁと、ぼんやり稲妻を鑑賞した。
最初のコメントを投稿しよう!