12、一緒にいること

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圭介と一緒に寝起きすることに、すっかり慣れたある日、二人で並んで防波堤の上を歩いていた。 目の前でキラキラ輝く海面に、カモメがぷかりぷかりと浮いている。 あんな風に浮かべたら気持ち良さそうだなぁ。 沈むのは得意なんだけどねぇ。 「来年の海は泳ぎの練習から始めようか」 「大丈夫ですぅ、浮輪っていう便利なものがあるんだよ?」 「……プールの授業とかってどうしてたの?」 「沈んでた……?」 なんとか浮こうとしたんだけどね、潜水だけ得意になったよね。 すっかり匙を投げられた私は、プールの授業はパチャパチャはじっこで遊んでいるだけ。 「……せめて浮くだけでも…………」 「それが難しいんだよ? 圭介みたいに魚並みに泳げる人には分かんないと思うけどねぇ」 「……分かんないかな」
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