13、不可思議な訪問者

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ぐいっと、圭介を押し退けて、煙草に火をつけたその人の前に正座した。 慌てている圭介を制して、真っ直ぐにその淡い微笑みを浮かべる顔を見つめる。 きっと、綺麗って言われる顔。 涼しげな目元の、中身のない目。 「圭介を、私にください」 こんな人でも、圭介のお母さんだから。 しっかり畳に手をついて、それでも視線は真っ直ぐにその虚ろな穴を見つめた。 「え~それって、お嬢さんを私にくださいってやつ?」 「息子さんだと思うけどねぇ」 「嫌だって言ったら~?」 「じゃあ、言い方変えます。 圭介を貰います」 ニヤッと笑って見せた私を、面白いものを見るように眺めていたその人は、それは嫌かもって小さく呟いた。
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