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「……誰だ、合同で式しようなんて言い出したのは」
「あなたの妹以外に、いるわけないわよね」
……まぁ、見世物が分散するからまし……か?
「……で、雪はどこだ?」
「まだ準備してると思うけど。
それにしても、晴人と圭介の招待客派手なのが多いわね」
「……あれでも大人しくしてきた方じゃねぇか。あっ、リュウ」
大正ロマン漂う結婚式場のロビーで、一組の新郎新婦が雑談をしていた。
本来控え室にいるものだろうに、どこかのマイペースな妹のせいで、控え室を追い出されている。
どうせならもう少し広い式場にしたら良かったんじゃないかと、今更ながら新郎はため息をついた。
「おめでとーさん。それにしても綺麗な花嫁ちゃんだねー」
「ありがとう」
ウエディングドレスを、少し邪魔そうにたくしあげた新婦は、リュウの後ろでもじもじしている小さな女の子においでおいでをした。
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