14、数年後

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「けーすけー!」 階段の上からブンブンと手を振る我が妹は、相変わらず気取るという言葉を知らないらしい。 慌てて迎えに上がるケイの顔は、とろけそうに甘くて胸焼けしそうだ。 「おぉ!二人目の花嫁さん登場だ! こっちはまた愛らしい姫だねー」 「当たり前だろ。俺の妹だぞ」 「……シスコンは健在だねー」 「……諦めたわよ」 遠い目をするリュウと華を横目に、階段の上でジャンプする雪を見つめた。 華の美しいマーメイドラインのドレスとは違って、プリンセスラインのドレスをフワフワさせて満面の笑みを浮かべる雪は、やっぱり天使だ。 たとえ、あの憎たらしい元銀色狼の花嫁になってしまうとしても。 永遠に俺の天使だ。
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