14、数年後

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「ゆ、雪ちゃん!転んじゃうから!」 「じゃあ、だっこ」 「ダメだよ!ドレスが潰れちゃう」 「えーつまんなーい。せっかくお姫さまなのにお姫さま抱っこしてくれないのぉ」 ロビーを笑いの渦に巻き込んでいる自覚はないらしい雪は、あわあわと慌てるケイと一緒にフワフワと階段を降りてきた。 「わぁ!華ちゃんきれーい!」 「雪もかわいいよ」 「あっ、ちーちゃんもフワフワお揃いだねぇ?」 今にも下に座り込みそうな雪のドレスの裾を気にするのはケイだ。 ……頑張れよ。 二人目のプリンセスの登場に、千晴の目がまたキラキラと輝いている。 ふん、まぁどっちもレベル高けぇからな。 千晴ならいいけどな、野郎共ジロジロ見てんじゃねぇよ。
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