第1章

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話すのも手を繋ぐのも緊張して、だけどそんなぼくに優しく微笑んでくれる彼女。 メガネで根暗で、服も髪も流行にはついていけない。 全く普通の…いや、普通以下のぼく。 おまけにぼくの額には、記憶に無いくらい昔についた、事故の傷痕が残っている。 そんなぼくに、 “ あなたは私が守るから。" ぼくより小さくて、華奢な手をしているくせに、そんなことを言う彼女。 ぼくには勿体無いくらいの、優しくて かわいい彼女の手を握る。 「どうしてぼくなんかと付き合ってくれるの?」 “ 好きだから。" いつものように柔らかく微笑んで、そう言ってくれると思った。 その時…―
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