第1章

7/8
前へ
/29ページ
次へ
「今でこそ地球が太陽の周りを回っているのは、周知の事実だけれど、例えば、500年前には、それを言うことはとても勇気のいることだったんだ。君たちは、その点については、もっとガリレオ・ガリレイに敬意を払うべきなのかもしれない。 でも、ある意味では彼のようにならないように気をつけなければならいのかもしれない。」 誰かが言った。 うるさい、と僕は言った。 相手は黙った。 ”ところで、そのガリレオ裁判の話自体が、19世紀に入ってから作られた神話かもしれない。っていう話は知ってる?” 今度はテレパシーだった。 やれやれ、と僕は思った。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加