13/20
前へ
/20ページ
次へ
彼に照れた様な笑顔を見せていた彼女。 それに極上の笑顔を返していた彼。 その場面が、あたしの脳裏に鮮明によみがえる。 「篤史のこと好きなんだよね?」 真剣な表情で訊いてくる彼女。 あたしは、黙って首を縦に振った。 「なら何で?」 「え?」 「何であたしと智也君のことが気になるの?」 「それは友達だから。真維がもしも智也君のこと好きなんだったら……」 「協力でもしてくれるって言うの?」 協力…… その言葉がまたあたしの胸に小さな棘を刺した。 「ほ、本当に真維が智也君を好きなんだったら……」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加