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「何してるの?」
思い切って二人の元へ、何食わぬ顔で足を運んだ。
あたしの姿を見るなり、人差し指をそっと口元に運んでいき、内緒だよと言うような仕草を真維に向けた彼。
それに少し頬を染めながら、何度もコクコクと首を縦に振っていた真維。
――チクリ
あたしの胸に、また小さな棘が刺さる。
「何?」
思い切って彼に問いかける。
「……さぁ?」
クスッと意味深な笑みを真維に向けてから、あたしをチラリと見ながら首を傾げた彼。
あたしには言えないこと?
あたしには言いたくないこと?
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